ソーシャルゲームまみれ コンシューマーの衰退?
皆、ゲームしてるぅ?
1980年代にアーケード版インベーダーゲームが流行し、家庭にはファミリーコンピュータが置かれるようになってから今日まで、ゲームは目覚ましい進化を遂げてきた。家庭用ゲームでは新しいハードが出るたびに、また名タイトルが登場するたびに人々は
「うおお!すげえええ!!!」
と歓喜し、仕事や学校をサボってはゲームショップの前に列を作った。
だが近年ではそんな風にゲームで世の中が沸騰するような事は無くなったように感じる。
これは、ゲーム自体に物珍しさを感じることが無くなったことは勿論そうなのだが、単純に「面白い」コンシューマーゲーム*1が昔ほど無く、基本無料のソーシャルゲーム*2が台頭してきた事が理由として挙げられるのでは無いだろうか。
本記事ではめちゃくちゃ個人的に、主観的に、昨今のコンシューマーゲーム事情とソーシャルゲーム事情を織り交ぜつつ、思う所を語っていこうと思う。
コンシューマーゲームを振り返る
外に出ているのにサッカーや野球といったアクティブな遊びをせず、手に持ったゲーム機の画面に食らいついて必死に指を動かしている姿はこの頃から見られるようになったのだろうか。
夏の風物詩である虫とりは、家でアイスを食べながらぼくのなつやすみをプレイすることへとスライドしたのだ。
余談だが、こんなものもあったな…懐かしい。
さて、2000年には圧倒的なグラフィックを引っ提げて、SCEからプレイステーション2が発売された。こいつは凄かった。主にグラフィック面とタイトル数が。
ゲームショップに足を運べば、PS2ソフトの山、山、山!
昔は面白いゲームが多かった的なことを先述したが、PS2に関して言えば総タイトル数が約3000もあったので、当然といえば当然だ。
コンシューマーゲーム業界に陰りが見え始めたのは時期で言えばPS3発売以降な気がする。
FFの新作が2006年に3本同時発表*3された時はワクワクしたものだが、当時発表されたタイトルであるヴェルサスなんて、2015年も終わろうかという現在、未だに発売していない。
「いや、世界は常に変化する。15番目だ…」
というクソかっこいいフレーズと共に、ファイナルファンタジーⅩⅤに改題する始末だ。
カッコよすぎる…でも、はやくしようね。
そんなこんなでビッグタイトルが足踏みをしている一方で、世間ではスマートフォンが爆発的に普及を始める。
スマートフォンの普及とソーシャルゲームの台頭
スマートフォンを初めて買ってから1年ちょっとが経過した頃だっただろうか。友人達が何やら集まって
神!!神が当たった!!!
と騒いでいた。罰当たりすぎる。
何でもパズル&ドラゴンズとかいうゲームの話で盛り上がっていたようで、友人達はお熱のようだった。
悔しくて、Galaxys3αに機種変更した際はすぐにパズドラをインストールした。
プレイした。
まあぶっちゃけ
「なんだこれクソゲーじゃねえか!?」
と思った*5。
パズルをして、なんか数字が積まれていって、ショっぼい演出で静止画からエフェクトが出て静止画に向かって攻撃を行なう。
特にストーリーも無ければマルチプレイのような事も出来ない*6。
これのどこが面白いのか。今だったらもっと面白いものがあるだろう。そう思っていた。
Youtubeで動画を漁れば狂気に満ちたガチャ動画達。一つのダンジョン攻略に何コンテニューもする人々。
どう考えても足を踏み入れてはいけない世界だと思った。
しかし不思議なもので、隙間時間を見つけてはパズドラを起動している自分がいた。
そして自分は例外ではなく、今や街に出ても店に入っても、暇さえあれば片手にスマートフォンを持ち、こうべを垂れる人々の姿ばかりだ。
話は変わるが、先日友人に会うと
「今日は3週間ぶりの休みなんだ!やったー!!」
と無邪気にはしゃいでいた。
目が完全に死んでいた。あれは他殺だろう*7。
そんな彼もパズドラやモンスターストライクをよくプレイしている。
自分の周りだけで考えてみても、コンシューマーゲームをプレイする層がソーシャルゲームに流れていくのがわかる。両刀使いも存在するが。
結局、忙しい現代の日本人のライフスタイルには、ソーシャルゲームの手軽さが合っているということだろう。
待ち合わせをしていて手持ち無沙汰でも、仕事中のちょっとした休憩時間でも、時間を潰せるお供が常に居るのは心強い。
パズドラがここまでの人気を博したのは、難解で複雑なゲームシステムを排除し、パズルという老若男女万人に理解されるシステムを基軸に据えていたことも大きい。
パズドラばかりを例に出したが、今人気のソーシャルゲームといえばモンスターストライクや白猫プロジェクトの名前も上がってくるだろう。
モンストは基軸が違うだけで、他のシステムは似たようなものだが、白猫プロジェクトは少し異彩を放っている。
それでもコンシューマーゲームに比べればかなりライトではあるが。
これがスマホで人気が出る限界ギリギリのラインだろう。
これ以上複雑化すれば、本来であればゲームをしなかったような層が離れていく。気がする。
まとまらないまとめ
コンシューマーゲームは基本的に「ゲームをプレイする習慣のある人」をターゲットにする事が多い。ゲームをプレイするには専用のハードが必要だ。それゆえに、現代人必携アイテムのスマートフォンに狙いをつけ、「普段ゲームをやらない人」や「ゲームをプレイする纏まった時間が取れない人」など、あらゆる人を抱え込む事が出来るソーシャルゲームに押され気味だ。
僕は面白いゲームやワクワクするゲームがリリースされるのであれば何でもいいし、他人の生活スタイルにケチをつける奴はクソだと思っている。自分が面白ければそれでいいし、強要するものでもされるものでもない。
ただ、僕はゲームが好きだ。このままコンシューマーゲームが萎縮していくのは悲しい。
5年後10年後も面白いゲームがリリースされ続け、願わくば未来ではファイナルファンタジーⅩⅤがリリースされている事を願っている。
最後になったが
ブレスオブファイア6、てめーだけは許さねえ。
*1:ここでは、プレイに専用のゲーム機とゲームソフトが必要なもの(携帯ゲーム機を含む)とする
*2:ここでは、AndroidやiOS端末向けの基本無料、インゲームアイテム追加課金の体制をとるゲームとする
*3:発表時のタイトルはファイナルファンタジーⅩⅢ、ファイナルファンタジー アギトⅩⅢ、ファイナルファンタジー ヴェルサスⅩⅢ
*5:今はそんなこと思ってないです、ハイ
*6:現在はマルチプレイが可能となっている
*7:さすがに色々アウトなので今度辞めるそうだ